【神の見えざる手】アダムスミスの経済思想を素人が解説してみた

哲学

私たちは資本主義社会を生きています。資本主義社会について説明したアダムスミスの思想は非常に参考になります。神の見えざる手とはどう意味でしょうか?

「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。

資本主義の発展

アダムスミスは今から200年ほど前のイギリスの経済学者です。

イギリスでは産業革命が始まり、資本主義が発達しました。日本を含む世界各国では、現代においても資本主義が採用されています。産業革命により、人ではなく機械が物を生産するようになりました。資本主義とは人々が土地・建物・お金などを所有し、それを増やしていくことで成り立つ社会になります。

あなたやあなたの家族も日々お金を増やすために働いていますよね。将来的には土地や家を買うかもしれません。資本主義は現代の社会に浸透しているので違和感のないものだと思います。

このような時代にあって一つの大きな疑問が現れました。一人一人が自分の利益だけを追求して行動した場合、社会全体としての利益はどうなるのかという疑問です。

面白い疑問ですよね。あなたはどう思いますか?

一人一人は自分の利益だけを考えており、社会全体の利益など考えていない場合です。この疑問に対して、アダムスミスは明快な回答を与えました。

神の見えざる手-個人の利益は社会の利益になる

アダムスミスは言いました。

一人一人が自分の利益を追求した結果、結果的には社会全体の利益にもなる。

つまり一人一人が自分の利益を求めて行動するのを放っておけば、結果的に社会全体の利益につながるので、皆さん自由に自分の財産を増やしてくださいね。ということです。

まるで神様が私たちに見えないところで個人を操り、社会全体の利益につながるように操作しているようですよね。アダムスミスの考えは「神の見えざる手」と表現されることが多いです。

あなたはこの考え方をどう思いますか?

アダムスミスの主張は現代の資本主義社会にとって常識となりつつあります。しかしながらアダムスミスの主張に反対する経済学者も現れてきます。その点については改めて紹介したいと思います。

人は時に自己の利益を犠牲にする

アダムスミスは更に言いました。

人はお金だけでなく共感を求める生き物である。

人は時に自己の利益を犠牲にし、社会全体の利益となる行動を選択することで、周りと共感しようとするということです。

あなたはこの考え方をどう思いますか?

仮にあなたが宝くじ5億円当たったとします。とても嬉しいですよね。でも同時に少し怖い気持ちになりませんか?5億円を手にしたら、あなたの人生はガラッと変わってしまいます。会社に行って働く必要も無くなります。

そして何より、今まで付き合っていた友人や職場の同僚と話が合わなくなる可能性があります。宝くじが当たる前は「お金が無いよねー」と愚痴り合っていた友人と話が合わなくなり、本音で語り合えなくなるでしょう。そうです。あなたが本心から共感できる人間関係を失う可能性があるのです。自分だけがお金をたくさん持つと、周りからの陰口が増え、お金を持っていない人たちと共感できなくなる恐れがあります。結局あなたは5億円の内いくらかを社会に寄付するかもしれません。

人は皆と共感するために自己の利益を犠牲にすることで、社会全体にとって利益となる行動を選択するということです。私はこのアダムスミスの主張に賛成なのですが、あなたはどう考えるでしょうか?

当たり前のように資本主義社会を生きている私たちですが、ふとアダムスミスの思想に思いを巡らすのも有意義な時間だと思います。

タイトルとURLをコピーしました