アドラーの心理学は日本でも大ヒットしました。彼の心理学は実践してこそ意味があります。何か一つでも気づきが得られたなら、現実の世界で行動に移してみましょう。
「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。
個人という全体-個人は分割できない

アドラーは今から100ほど前のオーストリアの心理学者です。
フロイトやユングが心理学の理論を発展させたのに対し、アドラーは実践的な心理学を重視しました。
アドラーは個人を全体として捉え、体と心、意識と無意識などに分けることはできないと考えました。
これまで多くの哲学者が体と心、意識と無意識などに注目していたことを考えると、アドラー心理学は特徴的ですね。
個人は目標に向かって行動する

アドラーは個人を未来の目標に向かう存在だと考えました。
その目標を達成するために体、心、意識、無意識などを使い分けていくと考えたのです。
とても現実的で実践的な考え方ですね。
個人は劣等感を克服しようとする

アドラーによると、個人は皆コンプレックスを抱えており、他人よりも劣っていると感じています。
このコンプレックスが個人の行動の原動力となり、なんとか他人よりも優れた人になろうと努力するのです。
フロイトは個人の性的コンプレックスが個人の行動の原動力と考えましたが、アドラーは性的なものにとどまらない一般的なコンプレックスを考えています。
嫌われる勇気を持ちなさい

個人は皆コンプレックスを抱えています。その反動により、他人から褒められたい、承認されたいという欲求を感じています。
しかしそれでは他人の目ばかり気にする人生になってしまい、自分自身の人生を歩むことができません。自分の人生を歩むためには他者からの承認を必要としてはいけない。「嫌われる勇気」を持ちなさいとアドラーは言いました。
「嫌われる勇気」は日本で大ブレークしましたね。他人の目を気にして生きるのに疲れた人が多いのかもしれません。日本人は特に他人の目を気にしやすい国民ではないかと感じています。日本が島国だからでしょうか。都会よりも田舎の方が周りの目が気になったりしますものね。所属するコミュニティーが小さければ小さいほど、他人に目が行き届くので、周りの目を気にしやすくなると思います。
自分を認め、他者を信頼しなさい

他人から承認してもらうのではなく、自分で自分を承認しなさいとアドラーは教えています。こうして自分のコンプレックスを受け入れてあげるのです。
自分を認められない人は他人を認めることができません。自分を認めることで他者も認めることができ、結果として社会の中でうまく生きていくことができるようになります。
この考え方もその通りですよね。例えば正直に生きている人は、他人も正直に生きているはずだと感じることができます。そして他者を信頼することができるようになるのです。
社会貢献しなさい

自分を認め、他者を信頼し、社会の中で生きていく。その中で人は社会に貢献していきます。社会に貢献することで自分に自信がつき、さらに自分を認めることができます。そうすると他者をより一層信頼し…という具合に正のスパイラルが続いていきます。
因みに社会貢献は必ずしも自分の周囲でなくても構いません。例えばある地域の中で社会貢献しようと考え、結果的にうまくいかなかったとしても、もしかしたら日本というより広い視野で考えれば何らかの貢献ができているかもしれません。日本の中で貢献できていなくても、世界というより広い視野で考えれば何らかの貢献ができているかもしれません。広い視野を持って社会貢献しなさいとアドラーは教えています。
あなたはアドラーの考え方についてどう思いましたか?
彼の教えは実践的で分かりやすかったのではないでしょうか?
アドラー心理学は実践してこそ意味があります。あなたの行動につながるような気づきが一つでもあると嬉しいです。