【生の権力】ミシェルフーコーの哲学を素人が解説してみた

哲学

現代を生きる私たちは昔の人よりも自由に生きているのでしょうか?

「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。

死の権力-国王が支配する世界

死の権力とは、国王のような絶対的権力者がいて、国民は国王に支配されている状態をいいます。

昔の時代の話ですね。

国民は悪いことをすると国王によって死刑にされる可能性があります。その恐怖によって、国民は支配・管理されているのです。

このような国の国民は自由であると言えるでしょうか?言えないですよね。

それでは現代の日本のように絶対的な権力者がいない国において、国民は自由であると言えるでしょうか?昔に比べて自由になったと考えますか?

生の権力-支配者がいない世界

ミシェル・フーコー(1926年-1984年)はフランスの哲学者です。

彼は、現代の日本のように絶対的な権力者がいない国においても、目に見えない権力が働いており、国民はその目に見えない権力に支配・管理されていると考えました。これを生の権力といいます。

例えば学校においては時間割が決められており、皆が同じ時間に同じことをしなければならない。工場においても従業員はマニュアルに従って決められた行動をとることを要求される。教育によって常識が広まり、皆の考え方が同じようなものになっていく。

このように私たちは目に見えないルールや常識に縛られ、それに従って生きることを知らぬ間に強制されているのです。

あなたはフーコーの考え方についてどう思いますか?

私たちは一見すると恵まれた社会に生きています。住むところや食べるものに困ることはほとんどなく、仮にお金が無くなっても生活保護を受けて生き延びることができます。しかし別の見方をすると、私たちは動物園で飼いならされた動物であると考えることもできます。

学校や社会のルールに従いさえすれば確かに長生きすることができますが、それで私たちは本当に生きていると言えるでしょうか?

私たちは長生きすることが目的ですか?

それとも動物園の檻の外へ出て、自由な世界を生きることが目的ですか?

フーコーの思想は私たちにもう一度生きる意味を考えるきっかけを与えてくれるのではないでしょうか?

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