現代を生きる私たちは、先進国が優れていて、発展途上国は劣っていると考えがちです。本当にそうでしょうか?
「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。
レヴィストロース-構造主義

レヴィストロース(1908年-)はフランスの文化人類学者です。
彼は個人よりも、個人を取り巻く環境やシステムに着目した哲学者です。個人ではなくシステムに着目する考え方を構造主義と言います。
人は自由に生きているように見えて、実は環境やシステムの影響を強く受けています。例えば友達がみんな野球をしていたら、あなたも野球が好きになったりします。周りがみんな頑張っていたら、自分も頑張りたくなります。
このように個人を取り巻く環境やシステムを研究することで、人間をより深く理解することができるのです。
先進国-栽培の思考

私たちは先進国が優れていて発展途上国は劣っていると考えがちではないでしょうか?
レヴィストロースは先進国の考え方を栽培の思考だとして批判しました。
先進国では皆が自由に物事を考えているかのように見えますが、実は先進国を取り巻く環境やシステムに支配されています。
確かに私たちは効率性やルールを重要視しがちではありませんか?
効率性を追い求めたり、ルールを整備することで、物を大量生産することが出来ます。
これにより国が発展したことも事実です。
しかし効率を求めて無駄なものを排除していくと、大切なものを見失う恐れがあります。
実際に先進国では効率を求めてひたすらに科学技術を発展させるてきましたが、結果として戦争を引き起こしたり、自然を破壊してしまったりしています。
発展途上国-野生の思考

レヴィストロースはアマゾンの奥地など、いわゆる未開の地の人々と交わることで研究活動を行いました。彼はその中で、発展途上国の人々の思考は先進国の人々の思考に対して全く劣っていないと感じました。
発展途上国には発展途上国の考え方があり、先進国には先進国の考え方があります。どちらが優れていてどちらが劣っているということはありません。
発展途上国では先進国ほど高率性を重要視していないと思います。むしろ発展途上国の思考の方が、優れている面もあるのではないでしょうか?実際発展途上国では自然と共生する術を心得ているはずです。
レヴィストロースの思考を学ぶことで、あなたの世界の見方に少しでも変化があれば幸いです。