【素人が解説】マルクス主義とは【科学的社会主義】

哲学

マルクスは科学的社会主義を唱えました。科学的社会主義とはどのような社会でしょうか?

「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。

資本主義社会への不満-労働の疎外-

今から200年ほど前に資本主義社会が発展すると、労働者は低賃金かつ劣悪な労働環境で働かされることになりました。

資本主義社会では土地、建物、生産設備などの資本を持っている株主や社長が力を持っています。

労働者は立場が弱く、社長の指示通り働かねばなりません。
マルクスによると、労働とは本来人間が自己実現を行い、また他人との結びつきを作ることができるものです。

しかしながら当時の労働者は道具のように扱われました。1日10時間以上の長時間労働にも関わらず低賃金で働かされ、更にはいつでも代えの効く存在だったのです。
労働者は商品を生産しますが、それは株主や社長に取り上げられます。
また労働者が効率的に商品を作れるようになり、1人の労働者が作れる商品の数が1個から10個になったとします。

すると沢山の労働者を雇わなくても、少数の労働者だけで沢山の商品が作れるので、労働者1人あたりの価値が下がります。

このように商品を作れば作るほど労働者が損をしてしまうのです。

マルクスはこの状況を見て、労働者が疎外されていると考えました。

精神的貧困-人間の疎外

資本主義社会では、人間は労働力という道具に成り下がります。

沢山の商品を作ることができる人間(道具)は価値が高く、商品を作ることができない人間(道具)は価値が低いと考えられました。

人間は労働力(道具)と見なされ、お金で交換可能なものになってしまうのです。
本来人間は商品を作る能力や、お金を持っているかどうかで図られる存在ではないですよね。

ですが当時の資本主義が発展し始めた頃は、そのような価値観が蔓延していました。

こうして人間の人間としての尊厳が失われたのです。

唯物論的歴史観-生産能力の増大が歴史を進歩させる-

マルクスは唯物論的歴史観を唱えた哲学者です。

以前ヘーゲルという哲学者を紹介しましたが、ヘーゲルは歴史というものは絶対精神が自由を実現していく過程だと捉えました(絶対精神についてはヘーゲルの所で説明しています)。

つまりヘーゲルは人間の精神に焦点を当てた哲学者でした。
対してマルクスは唯物論的歴史観という名前からも想像出来る通り、精神ではなく物質に焦点を当てました。

彼は歴史というものは商品の生産能力が増大していく過程だと捉えました。

時が進むにつれて労働者一人当たりの生産能力が増大していきます。

しかしながら社長と労働者の力関係は変わりません。

労働者は生産能力を増大しているにも関わらず、社長との力関係が変わらない状況に不満を持ち、ついには反乱や革命を起こすことで新たな力関係を作っていきます。

この繰り返しにより歴史が進歩していくと考えました。
マルクスの死後、ロシアでは実際に革命が起こり、社会主義国家が建国されることになります。

社会主義国家の実現へ

マルクスは土地、建物、生産設備などの資本を株主や社長が独占するのではなく、皆で共有すべきであると考えました。

これを社会主義と言います。
実際にマルクスの死後、ロシアで革命が起きソビエト社会主義連邦という社会主義国家が生まれました。

しかしながら現代の私たちが知っている通り、ソビエト社会主義連邦はすでに崩壊しています。現代において社会主義国家はほとんどありません。
なぜ社会主義国家がうまくいかなかったのでしょうか?

土地、建物、生産設備などの資本を皆で共有し、株主や社長と労働者との格差を是正する。労働者を過酷な労働から解放し、皆に同じ額の給料を支払う。

一見すると平等で素晴らしい社会のように見えますが、実際はうまくいきませんでした。

人は平等になると怠けてしまうようです。

働いても働かなくても同じ額の給料がもらえるのであれば働かないほうが得だと考えてしまうのですね。

人間も感情を持った生物なのである意味しょうがない気もします。

社会主義は理論的には素晴らしいものだと思うのですが、感情を持つ人間社会ではうまくいかないようです。

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