あなたはこの世界の起源を考えたことがありますか?神がこの世界を創造したと考える人がいるでしょう。科学に詳しい人であればこの世界は素粒子から出来ているというでしょう。はるか2500年ほど前のこと、数々の哲学者が世界の起源を考察しました。彼らは世界(特に自然界)に注目したため自然哲学者と呼ばれています。
「素人がわかりやすく解説してみた」シリーズのリンク集は以下の記事になります。
タレス:万物の起源は水である

科学の発展した現代、全ての物質は素粒子から出来ているということが分かっています。
よって万物の起源は「水」であるという主張は間違いであるといえます。
ですが「水」は地球の70%・人間の60%を占めており重要な物質であることは間違いありません。2500年ほど前に「水」に注目したタレスは鋭い視点をもっていたといえます。
何よりもこの時代に「世界が何か一つの起源から成り立っている」と考えたことそのものが凄いです。
ピタゴラス:万物の起源は数である

ピタゴラスという名前をどこかで聞いたことがありませんか?
「ピタゴラスの定理」の人です。三角形に関する定理ですね。
彼は世界の起源を「数」であると考えました。
一見すると不思議ですがこの考え方もあながち間違いではありません。
現代科学では全ての物質が素粒子から出来ていると考えますが、その素粒子は数学で記述されます。
「数」が世界の起源であると考えたピタゴラスも鋭い視点を持っていたと言えます。
ヘラクレイトス:万物の起源は火である

現代科学の視点から見ると、万物の起源は「火」であるという彼の主張は正しくありません。
彼の斬新な点は「火」という移り変わるもの(火はついたり消えたりしますよね)が万物の起源であると考えた点にあるのではないでしょうか。
現代科学では素粒子が万物の起源であると考えますが、その素粒子は目に見えないほど小さなものです。そしてその素粒子は常にゆらゆらと移り変わっているといわれています。
移り変わるものが万物の起源であると考えたヘラクレイトスもやはり凄い哲学者であったと思います。
エンペドクレス:万物の起源は火・空気・水・土である

余談ですがベイブレードというアニメをご存じですか?
その中で4つのエレメントとして火・風・水・土がでてきますね。
万物の起源は1つではなく4つであると考えた点は今までにない斬新な発想だと思います。
万物の起源である素粒子もじつはいくつかの種類があるといわれています。
そう考えるとエンペドクレスの視点も真実に近いところを突いているといえます。
デモクリトス:万物の起源は原子である

デモクリトスは万物の起源を原子という粒粒であると考えました。ついに正解がでました。
原子と素粒子で名前の呼び方は違うもののどちらも小さな粒粒という点では同じです。
遥か2500年ほど前に人間の頭だけで真実にたどり着いたって本当に凄いことだと思いませんか?
昔の人はテレビやスマホを持っていませんが、人の情報に頼らず自分の頭で物事を考えることが出来た凄い人たちであると思います。