化学系の学生には、数学系や物理系の学生が学ぶような高度な数学的知識は必要ありません。
有機化学を始めとする化学の主要分野において、数学の知識はほぼ必要としないからです。
しかし、化学系の基礎科目である物理化学を学ぶためには最低限の数学的知識が必要になります。
最低限の数学的知識と言っても、高校数学のレベルでは全然足りないので注意してください。
一般的な物理化学の教科書にも(例えばマッカーリ・サイモン物理化学)、物理化学を学ぶための数学的知識が一部記載されていますが、あっさりとした記述に留まっています。
しっかりとした数学の知識を身につけるためには、やはり数学に特化した教科書で学ぶべきです。
しかし数学系や物理系が読むような数学書は、かなり難しいので化学系の学生にはお勧めできません。
そこで物理化学などを学ぶためだけに特化した、化学数学の教科書をお勧めします。
注意:一般的な化学系であれば今回紹介する化学数学の教科書を読んでおけば十分ですが、一部の学生には足りない可能性があります。
1.物理化学を専門にする、もしくは物理寄りの化学を専門にする場合
物理系の学生が学ぶような高度な数学的知識が必要になる可能性があります。
2.化学工学を専門にする場合
化学工学は数学や物理寄りの学問であるため、今回紹介する化学数学の知識だけでは足りない可能性があります。
化学数学のおすすめ教科書
化学のための数学入門
演習問題と共に学べる入門書としておすすめです。
化学者のための数学十講(☆おすすめ☆)
化学を学ぶために必要な数学に特化した貴重な本です。
化学系の学生は数学が苦手な場合が多いですが、最低限この本の内容は理解しておきましょう。
化学を学ぶ人の基礎数学
著:ピーター テビット, 原名:Tebbutt,Peter, 翻訳:和夫, 北浦, 翻訳:秀樹, 田中
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化学数学に関する標準的な教科書です。
化学のための数学・物理 (物理化学入門シリーズ)
物理化学を学ぶために必要な数学が分かりやすくまとまっています。中級レベルです。
マッカーリ化学数学
物理化学のトピックスも交えて詳しく学べます。