<こんな方の悩みを解決する記事です>
- 有機化学のおすすめ教科書を知りたい
- 京大で実際に使用されている教科書で勉強したい
- 他大学から京大大学院に編入したい

- 独学で京大に現役合格
- 京大院卒の研究者
- 専門書1000冊読破
- 国家資格を多数取得
化学系のおすすめ教科書は以下の記事にまとめています(リンク集になります)。
この記事では教科書/参考書という言葉を使い分けています。
- 教科書・・・講義で使用するもの
- 参考書・・・講義で使用しないが、学生の理解を助けるもの
- 京都大学で使用する有機化学のおすすめ教科書/参考書
- ベーシック有機化学
- 生命系の基礎有機化学
- クリック!有機化学
- 有機化学要論: 生命科学を理解するための基礎概念
- マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチ
- マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチ 問題の解き方 英語版
- マクマリー有機化学
- クライン有機化学
- クライン有機化学 問題の解き方(日本語版)
- ブラウン有機化学
- ウォーレン有機化学(☆おすすめ☆)
- ウォーレン有機化学 演習問題の解き方 英語版(☆おすすめ☆)
- ボルハルト・ショアー現代有機化学
- ボルハルト・ショアー現代有機化学 問題の解き方
- ソロモンの新有機化学
- Solomons′ Organic Chemistry
- ソロモン有機化学 問題の解き方
- ブルース有機化学
- Organic Chemistry, Global Edition
- ブルース有機化学 演習問題の解答 英語版
- 大学院講義有機化学
- 有機化合物の分析
- 有機化学の演習書
- 有機合成化学のおすすめ教科書/参考書
- 有機金属化学のおすすめ教科書/参考書
- 生物有機化学・ケミカルバイオロジーのおすすめ教科書/参考書
- 構造有機化学のおすすめ教科書/参考書
- 有機材料化学のおすすめ教科書/参考書
- 最後に
京都大学で使用する有機化学のおすすめ教科書/参考書
有機化学は化学に関わる大学生であれば全員が学習する重要な科目です。
工学部や理学部はもちろんの事、農学部や薬学部でも学びます。
大学院入試でも必要科目です。
腰を据えてじっくりと学習しましょう。
計算がほとんど出てこないので、数学や物理が苦手な化学系の学生でも理解しやすい科目です。
しかしながら暗記量が非常に多いため、暗記が苦手な学生は苦戦する可能性があります。
有機化学は分厚くて本格的な教科書が多数出版されていますが、書かれている内容に大差はないです。
どれか1冊(もしくは2冊)を選んで、じっくり読み込むことをお勧めします。
ベーシック有機化学

京都大学の一般教養科目として使用される教科書。
有機化学の教科書は分厚いものが多い中、この本は比較的薄くて読みやすいです。
将来有機化学を専門としない学生が、さらっと学ぶために使用します。
生命系の基礎有機化学
京大の全学共通科目で使用する教科書です。
生命系の方が有機化学をサクッと学ぶのにおすすめです。
クリック!有機化学
京大の全学共通科目で使用する参考書です。
アニメーションや音声で学べます。
一風変わっていますが、とても良いです。
有機化学要論: 生命科学を理解するための基礎概念

京大の全学共通科目で使用する教科書です。
重要な内容がコンパクトにまとまっているので、最初のとっかかりとしておすすめです。
マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチ
京大工学部工業化学科の学生全員が1年生の時に使用する教科書です。
2年生からはよりレベルの高い教科書を読むことになるので、この教科書は正直使わなくなります。
内容はとても分かりやすいです。初学者におすすめです。
この教科書は「生体反応へのアプローチ」と副題がついていることからもわかる通り、生化学の内容が含まれています。そのため、京大薬学部の教科書としても使われています。
注意点ですが、「生体反応へのアプローチ」という副題のついていない「マクマリー有機化学」という教科書もあるので、購入する際は間違えないようにしましょう。
マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチ 問題の解き方 英語版
マクマリー有機化学ー生体反応へのアプローチに記載されている演習問題の解答集になります。
マクマリー有機化学を学習する場合はセットで購入しておくと良いと思います。
英語版のみが販売されています。演習問題の解答なので英語でも理解できると思います。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
マクマリー有機化学



京大農学部の教科書として採用されています。
先に紹介した教科書よりも内容が詳しくなっています。
有機化学の教科書としてはマクマリー有機化学の他にもウォーレン有機化学/ボルハルトショア―有機化学/ソロモン有機化学/ブルース有機化学などがあります(後述)。
どれを選んでも大差ないですが、個人的にはウォーレン有機化学がおすすめです。
クライン有機化学


京大の全学共通科目で使用する参考書です。
マクマリー有機化学が良く分からなかった時に、この本を読むと分かったりします。
これからもっと有名になるかもしれない本です。
クライン有機化学 問題の解き方(日本語版)
クライン有機化学に記載されている演習問題の解答集になります。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
ブラウン有機化学


京大の全学共通科目で使用する教科書です。
現在下巻が入手しずらいので、わざわざこの本を選ぶ必要は無いと思います。
↓英語版であればアリです。

ウォーレン有機化学(☆おすすめ☆)
(↓英語版)

京大工学部工業化学科(先端化学コース)で使用している教科書です。
とてもレベルの高い有機化学の教科書です。
有機化学を専門にしようと考えている学生にはおすすめです。
先端化学コースでは英語版の教科書が指定されていますが、日本語版もあるので日本語版で良いと思います。内容は英語版と日本語版でほとんど変わりません。
将来有機化学を専門にしたい場合は、英語の勉強も兼ねて英語版を購入するのもありだと思います。
私は日本語版と英語版の両方を購入し、読み比べていました。英語の勉強になりますよ。
日本語版は上下巻に分かれていますが、英語版は一冊にまとまっています。
価格は英語版の方が安いです。
ウォーレン有機化学 演習問題の解き方 英語版(☆おすすめ☆)
ウォーレン有機化学に記載されている演習問題の解答集になります。
大学院入試の勉強にも使えるので、ぜひ購入して下さい。
英語版のみが販売されています。演習問題の解答なので英語でも理解できると思います。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
ボルハルト・ショアー現代有機化学
京大農学部で使用する教科書です。
ちょうどよい難易度で読みやすいです。
ボルハルト・ショアー現代有機化学 問題の解き方
ボルハルトショア―有機化学に記載されている演習問題の解答集になります。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
ソロモンの新有機化学
京都大学工学部工業化学科(創成化学コース)で使用されている教科書です。
創成化学コースでは英語版の方が教科書に指定されているのですが、日本語版もあるので日本語版で良いと思います。
有機化学は同じような教科書を何冊も購入する必要はありません。
マクマリー有機化学、ウォーレン有機化学、ボルハルトショアー有機化学、ソロモン有機化学、そして後から紹介するブルース有機化学の内、どれか一つを選べば良いと思います。
将来も有機化学を専門にするのであれば、レベルの高いウォーレン有機化学を選んでおくのが個人的にはおすすめです。
Solomons′ Organic Chemistry

京大工学部で使用する教科書です。
英語が読める方は原著で学びましょう。
ソロモン有機化学 問題の解き方
ソロモン有機化学に記載されている演習問題の解答集になります。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
ブルース有機化学
京都大学理学部化学教室で使用されている教科書です。
正確には英語版が教科書に指定されているのですが、日本語版もあるので日本語版で良いと思います。
Organic Chemistry, Global Edition

京大理学部で使用する教科書です。
英語が読める方は原著で学びましょう。
ブルース有機化学 演習問題の解答 英語版
ブルース有機化学に記載されている演習問題の解答集になります。
購入する際は所有している教科書と同じ版のものを買うようにして下さい。
大学院講義有機化学
京大薬学研究科(大学院)で使用する参考書です。
有機化学を極めたい人におすすめする参考書です。
ウォーレン有機化学では満足できない学生は読んでみてください。
有機化合物の分析
有機化学の教科書にも一部記載がありますが、非常に重要な内容です。
より詳しく学びたい方は、専門書を読んでおきましょう。
有機化合物のスペクトルによる同定法

京大薬学部で使用する参考書です。
有機化学を学ぶ上で非常に重要な内容です。
有機化学の教科書にさらっと書かれている内容を掘り下げて学ぶことが出来ます。
分析化学については以下の記事もどうぞ。
演習で学ぶ有機化合物のスペクトル解析

京大農学部で使用する参考書です。
知識を定着させるためには演習も大事です。
第2版 化学・薬学のためのX線解析入門
京大工学研究科(大学院)で使用する参考書です。
有機化学の教科書にはあまり載っていない内容です。
機器分析のてびき―IR、NMR、MS、UV データ集

京大農学部で使用する参考書です。
実験などの際に持っておくと役立つことがあると思います。
有機化学の演習書
有機化学の教科書にも演習問題がありますが、量が多くて大変です。
短期間で一通りの演習問題を終わらせたい方は、以下の本に頼るのもありです。
電子の動きでみる有機反応のしくみ

京大農学部で使用する教科書です。
演習問題もあって学習効果が高く、短期間で効率的に学べます。
初学者用です。
少しはやる気がある人のための 自学自修用 有機化学問題集

京大の全学共通科目で使用する参考書です。
大学3年編入学試験問題が中心になっています。
演習で学ぶ有機反応機構―大学院入試から最先端まで

京大農学部で使用する参考書です。
試験対策にもなるのでおすすめです。
大学院をめざす人のための 有機化学演習

京大農学部で使用する参考書です。
問題演習を積みたい方はどうぞ。
有機化学演習―基本から大学院入試まで

私が個人的に読んだ本です。
大学院入試の際はお世話になりました。
有機合成化学のおすすめ教科書/参考書
有機化学の本には有機合成化学に関する内容が記載されています。
しかしより本格的に有機合成を学びたい方は、より専門的な本を読むのもアリです。
最新有機合成法: 設計と戦略

京大薬学部で使用する参考書です。
かなり詳しく学べます。
有機合成の戦略―逆合成のノウハウ

京大薬学部で使用する参考書です。
とても良い本なのでおすすめです。
逆合成については良く学んでおきましょう。
有機反応機構の書き方
京大薬学部で使用する参考書です。
とてもいい本なので一読の価値ありです。
天然有機化合物の合成戦略

京大薬学部で使用する参考書です。
天然物の合成戦略を学べます
医薬品の合成戦略 -医薬中間体から原薬まで

京大薬学部で使用する参考書です。
医薬品の合成戦略について学べます。
Organic Synthesis Workbook


京大工学研究科(大学院)で使用する参考書です。
演習形式で学べておすすめです。
有機金属化学のおすすめ教科書/参考書
有機化学の本には有機金属化学に関する内容が記載されていますが、分量は少ないです。
有機化学を専門とするなら有機金属化学の知識は重要なので、良く学んでおきましょう。
生物有機化学・ケミカルバイオロジーのおすすめ教科書/参考書
以下の記事も合わせて参照ください。
〇生化学
〇細胞生物学
基礎ケミカルバイオロジー
京大理学部で使用する参考書です。
しっかりとした基礎を学べます。
生物活性分子のケミカルバイオロジー :標的同定と作用機構

京大薬学部で使用する参考書です。
薬学系の方におすすめです。
新版 農薬の科学

京大農学部で使用する参考書です。
農薬について学べます。
生物有機化学

京大農学部で使用する参考書です。
生物有機化学を概観できます。
Introduction to Ecological Biochemistry

京大農学部で使用する参考書です。
化学生態学について学びます。
構造有機化学のおすすめ教科書/参考書
有機化学の本には構造有機化学に関する内容が記載されています。
しかしより本格的に構造有機化学を学びたい方は、より専門的な本を読むのもアリです。
物理化学の基礎知識があると理解が進みます。
構造有機化学
京大工学研究科(大学院)で使用する参考書です。
とても詳しく学べておすすめです。
構造有機化学: 基礎から物性へのアプローチまで
京大工学研究科(大学院)で使用する参考書です。
個人的に一押しの本です。
有機材料化学のおすすめ教科書/参考書
有機系の方で材料系を専門としたい方はどうぞ。
有機エレクトロニクス入門

京大理学研究科(大学院)で使用する参考書です。
有機エレクトロニクスについてざっくりと学べます。
有機半導体のデバイス物性

京大理学研究科(大学院)で使用する参考書です。
有機EL、有機トランジスタ、有機太陽電池などについて学べます。
有機ELのデバイス物理・材料化学・デバイス応用

京大理学研究科(大学院)で使用する参考書です。
有機ELについて詳しく学べます。
最後に
京都大学で使用する有機化学の教科書を紹介しました。
特にこだわりがなければ、私がおすすめと記載した教科書で勉強してください。
有機化学の教科書は1冊の中に十分な内容が記載されています。何冊も購入する必要はありません。
また京大院試を受ける場合、京大生が使用している教科書で勉強することを強くお勧めします。
有機化学をある程度学んだ後は、関連が深い以下の科目も学んでおきましょう。
この記事を最後までご覧下さりありがとうございました。