物性物理学とは、ものの性質やその原理を明らかにしていく学問です。
- 磁石はなぜくっつくの?
- 金属が電気を通すのはなぜ?
- 熱を通しやすいものと通しにくいものの違いは?
などについて考えます。
私たちの身の周りには様々な「もの」で溢れています。やわらかいもの、硬いもの、きらきら光るもの、伸びるもの等いろんなものがありますよね。
何故こんなにも多種多様な「もの」があるのか?その原理は何なのか?
物性物理学を学んで、身の回りの不思議を感じてみませんか?
物性物理学という名前から分かる通り、多くは物理学生が専門とする学問です。
しかし化学系や電気系の学生が物性物理学を専門にする場合もあります。
私は化学を専門としていましたが、ふと図書館で物性物理学の教科書を立ち読みするとその面白さに魅せられ、物性物理学の研究室に進むことに決めました。
化学系の人は無機化学を学びますよね。無機化学と物性物理学は似たような内容を扱います。
物性物理学は色々な学問分野の人が学ぶ学問です。
この許容範囲の広さも物性物理学の魅力だと思います。
- 物性物理学のおすすめ教科書
- 物性論―固体を中心とした (基礎物理学選書)
- 初歩から学ぶ固体物理学 (KS物理専門書)
- 物性物理学 (裳華房テキストシリーズ ‐ 物理学)
- 材料科学者のための固体物理学入門
- 材料科学者のための固体電子論入門
- 物質科学の基礎 物性物理学
- キッテル 固体物理学入門
- 固体物理の基礎 (物理学叢書)
- 固体物理学 物質科学の基礎
- 電子伝導の物理
- 固体の電子構造と化学
- 無機固体化学 構造論・物性論
- 誘電体のおすすめ教科書
- 磁性物理学のおすすめ教科書
- 超電導のおすすめ教科書
- スピントロニクスのおすすめ教科書
- トポロジカル絶縁体のおすすめ教科書
- 強相関電子系のおすすめ教科書
- ナノテクノロジーのおすすめ教科書
- ソフトマター物理学のおすすめ教科書
- 光物性のおすすめ教科書
- 固体物理学のおすすめ教科書
- 半導体のおすすめ教科書
- 表面物理学のおすすめ教科書
- 低温物理学のおすすめ教科書
物性物理学のおすすめ教科書
物性論―固体を中心とした (基礎物理学選書)
物性物理学は難しい学問です。
本格的に学ぶためには物理学の基礎を一通り学んでおく必要があります。
そんな物性物理学を専門的に学び始めるにあたり、一番最初に読んで欲しい本です。
物性物理学の重要な点に絞って、非常に分かりやすく記載されています。
ページ数が多すぎないのもGoodです。まずはこの本を読んで、物性物理学の雰囲気を感じましょう。
物理学の基礎知識が不足していても読めるように配慮されています。
初歩から学ぶ固体物理学 (KS物理専門書)
固体物理学の入門書として良くまとまっています。
物性物理学 (裳華房テキストシリーズ ‐ 物理学)
物性物理学の入門書としてコンパクトにまとまっています。
材料科学者のための固体物理学入門
物性物理学の入門書として材料系におすすめです。
材料科学者のための固体電子論入門
固体電子論の入門書として材料系におすすめです。
先に紹介した本とセットで学ぶと良いです。
物質科学の基礎 物性物理学
「物性論―固体を中心とした 」と同じくらいおすすめの本です。
「物性論―固体を中心とした 」よりもボリュームが大きいので2冊目としておすすめです。
キッテル 固体物理学入門
物性物理学を学ぶ学生であれば全員が持っているであろう超有名教科書です。
とりあえず購入して手元に置いておきましょう。
物性物理学に関する幅広い内容がコンパクトに網羅されています。
ある程度物性物理学を学んだ後に読むと、内容がまとまっていて読みやすいです。
しかし色々と省略されて書かれているので、初学者が最初に読むと分かりにくいと感じることがあるかもしれません。
固体物理の基礎 (物理学叢書)
物性物理学の名著です。
キッテル物性物理学を読んで分かりにくいと感じたなら、この教科書をお勧めします。
キッテル同様幅広い内容を網羅しつつ、一つ一つの内容が丁寧に記載されています。
非常に分かりやすくてお勧めなのですが、あえて欠点を挙げると以下の通りです。
- 古い教科書なので合わない人がいるかもしれない
- 4冊に分かれているので長い
この教科書で勉強し、キッテル物性物理学で復習するという流れがおすすめです。
固体物理学 物質科学の基礎
「固体物理の基礎 (物理学叢書)」と並んで定番の本です。
一冊にまとまっている所がGood。
電子伝導の物理
電子伝導の基礎がコンパクトにまとめられています。
固体の電子構造と化学
ここまで物性物理学のおすすめ教科書を紹介してきました。
そのどれもが物理学生を対象として書かれているため、化学系の学生にとってはとっかかり難いと感じることがあるでしょう。私も実際にそうでした。
化学系の学生は物理や数学が苦手な人が多いんですよね。固体物理学の教科書を読むのは辛いです。
そんな化学系の人は「固体化学」の教科書から学び始めるのをお勧めします。
以下の記事では固体化学の教科書を紹介していますので、参考にしてください。
そんな固体化学の教科書の中で一押しなのが、「固体の電子構造と化学」です。
化学の視点から出発して、固体物理学を学ぶことが出来ます。
難しい数式などもあまり出てきません。
しかし残念ながら、この一冊で固体物理学の全体像を学ぶことはできません。
この本を出発点にして、本格的な固体物理学の教科書にチャレンジしていきましょう。
因みに、物理学生がこの本を読むとまた新しい発見があります。
物理学生にとっては化学の視点が新鮮に感じたりするものです。
無機固体化学 構造論・物性論
化学の観点から固体物理学にアプローチしていきます。
誘電体のおすすめ教科書
誘電体は物性物理学の一分野になります。なので物性物理学の教科書にも一部記載されています。
誘電体についてより深く学びたい方は専門の教科書を読みましょう。
誘電体現象論 (電気学会大学講座)
誘電体・絶縁体の基礎から応用まで学べます。
磁性物理学のおすすめ教科書
物性物理学の教科書にも磁性物理学の内容が記載されています。
磁性物理学についてより深く学びたい方は専門の教科書を読みましょう。
磁性 (朝倉物性物理シリーズ)
磁性物理学に関する標準的な教科書です。
強磁性体の物理(物理学選書)
磁性物理学の本格的な教科書です。
遍歴磁性とスピンゆらぎ
遍歴磁性とスピンゆらぎについて詳しく学べます。
化合物磁性 (物性科学選書)
情報量豊富なので研究の際に手元に置いておくと役立ちます。
磁性体の統計理論 (物理学選書)
磁性体の統計理論について非常に詳しく学べます。
磁気工学の基礎(共立全書)
磁気工学について非常に分かりやすく学べます。
超電導のおすすめ教科書
物性物理学の教科書にも超電導の内容が記載されています。
しかし超電導についてより深く学びたい方は専門の教科書を読みましょう。
超伝導の基礎
分厚い本ですが詳しくて分かりやすく学べます。
超伝導転移の物理 (現代理論物理学シリーズ)
超伝導転移について詳しく学べます。
磁性と超伝導の物理―重い電子系の理解のために―
磁性・超伝導・重い電子系などについて詳しく学べます。
トポロジカル絶縁体・超伝導体 (現代理論物理学シリーズ)
理論物理学の最先端であるトポロジカル絶縁体と超伝導体について詳しく学べます。
超伝導接合の物理
超伝導界面に現れ得るさまざまな現象について詳しく学べます。
スピントロニクスのおすすめ教科書
スピントロニクスでは電子が持つ電荷とスピンの両方を工学的に応用します。
発展的な内容なので、特に固体物理学の基礎知識を学んでから取り組みたい内容です。
スピン流とトポロジカル絶縁体 ―量子物性とスピントロニクスの発展― (基本法則から読み解く物理学最前線)
スピン流とトポロジカル絶縁体について分かりやすく学べる貴重な本です。
スピントロニクス(現代講座・磁気工学)
スピントロニクスの基礎から応用まで2分冊で詳しく学べます。
トポロジカル絶縁体のおすすめ教科書
トポロジカル物質とは何か 最新・物質科学入門 (ブルーバックス)
トポロジカル物質という物性物理学の最先端の内容を文庫形式で平易に学べます。
トポロジカル物質の話に入る前に物性物理学の基礎も学べるようになっています。
強相関電子系のおすすめ教科書
強相関物質の基礎: 原子、分子から固体へ (材料学シリーズ)
強相関物質という物性物理学の最先端の内容を易しく学べます。
ナノテクノロジーのおすすめ教科書
ナノコロイド: 合成・物性・機能 (シリーズ:未来を創るナノ・サイエンス&テクノロジー)
ナノコロイドについて基礎から応用まで学べます。
ソフトマター物理学のおすすめ教科書
ソフトマター物理学では液晶・高分子・コロイド・生体分子などのやわらかい物質を扱います。
ソフトマター物理学入門
ソフトマター物理学の入門書としておすすめです。
光物性のおすすめ教科書
光物性入門
光物性の入門書としておすすめです。
固体物理学のおすすめ教科書
「物性物理学のおすすめ教科書」を参照
半導体のおすすめ教科書
表面物理学のおすすめ教科書
したしむ表面物理 (したしむ物理工学)
表面物理学の導入書として通読しやすくおすすめです。
低温物理学のおすすめ教科書
<作成中>

